卵巣腫瘍
卵巣腫瘍とは
卵巣は細胞分裂が盛んであり、多種類の腫瘍が発生します。その起源により、表層上皮性・間質性腫瘍,性索間質性腫瘍,胚細胞腫瘍の3群に分類されます。
成熟嚢胞性奇形腫(類皮嚢胞腫、皮様嚢胞腫ともいう)
胚細胞腫瘍に属する良性腫瘍で良性卵巣腫瘍の約30%を占めます。超音波検査で毛髪、hair ball、脂肪が見られます。嚢胞内に歯牙や骨が認められることがあります。好発年齢は10代後半~30歳代です。1~2%が癌化します。
症状
多くは無症状です。茎捻転をおこしやすく、おこすと激しい腹痛が出現します。
治療法
手術(卵巣腫瘍核出術)
卵巣癌
好発年齢は40~50歳代で、近年増加傾向にあります。 罹患率は約10000人に1人と言われます。
症状が多く見られる方
- 未経妊(少産)
- 不妊治療歴のある方
- 子宮体癌、大腸癌、乳癌の既往のある方
- 卵巣癌の家族歴:全卵巣癌の5~10%は遺伝性と言われます。
診断
- 超音波検査:充実性部分があると悪性の可能性があります。
- MRI:特に造影MRIが重要です
- 壁の肥厚、壁在結節、乳頭様増殖etc.
- 腫瘍マーカー(CA125 etc.)
治療法
- 手術療法
最大限の腫瘍減量術を行います。 - 化学療法
- TC療法(タキソールとカルボプラチンの併用療法)
- BEP療法