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子宮内膜症とは?症状の特徴や原因、治療法をわかりやすく解説

[2025.12.30]

強い生理痛やなかなか妊娠できないことで悩んでいませんか。こうした不調の背景に、子宮内膜症が隠れている可能性があります。子宮内膜症は、女性のおよそ10人に1人が発症するとされる身近な疾患です。適切な対応をせずにいると、症状が進行し、日常生活に影響を及ぼすこともあります。

本記事では、子宮内膜症にみられる主な症状や発症の原因、治療の選択肢について詳しく解説します。子宮内膜症は、早い段階で見つけて治療を始めることが大切です。少しでも気になる症状がある場合は、早めに婦人科で相談するようにしましょう。

橋本駅南口から徒歩1分の長谷川レディースクリニックでは、生理不順やPMS(月経前症候群)など、女性特有の症状に関する検査・治療にも対応しています。経験豊富な専門医が、一人ひとりのお悩みに寄り添いながら、適切な医療サポートを提供いたします。

また当院では、神奈川県相模原市・淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックと連携し、婦人科および不妊治療においてスムーズな連携体制を構築しています。検査結果や治療方針の共有により、患者さまにとって安心かつ効率的な診療環境をご提供いたします。

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子宮内膜症の主な症状

子宮内膜症にみられる主な症状について、以下の5つを解説します。

  • 生理痛の症状とその強さ
  • 不妊症との関係性やリスク
  • 性交時の痛み
  • 全身症状(疲労感・消化不良など)
  • 月経周期への影響

生理痛の症状とその強さ

「生理痛は誰にでもあるもの」と考え、毎月の痛みを我慢して過ごしている方も多いです。生理痛自体は多くの女性が経験する一般的な症状です。しかし、子宮内膜症に伴う生理痛は、子宮を強く締めつけられるような激しい痛みが特徴とされることがあります。

子宮内膜症では、本来子宮の内側にあるはずの子宮内膜に似た組織が、卵巣や腹膜など子宮の外側に発生します。その結果、炎症や癒着が起こり、強い痛みにつながります。次のような生理痛がみられる場合は、子宮内膜症の可能性が考えられます。

  • 市販の痛み止めを使用しても十分に痛みが和らがない
  • 生理のたびに、仕事や家事など日常生活に支障が出るほどの痛みがある
  • 年齢とともに、生理痛が次第に強くなってきている
  • 生理が始まる前から下腹部の痛みが現れる
  • 生理期間が終わった後も痛みが続く

これらに当てはまる場合は、無理に我慢せず、できるだけ早めに婦人科を受診することが大切です。

不妊症との関係性やリスク

子宮内膜症は、不妊症を引き起こす要因の一つとして知られています。報告によっては、子宮内膜症のある方の約30〜50%に不妊がみられるともされています。子宮内膜症の影響で卵管が狭くなったり詰まったりし、卵子と精子が出会いにくくなることで、妊娠が成立しにくくなります。

子宮内膜症は卵巣の働きに影響を及ぼすこともあります。卵巣は女性ホルモンを分泌し、排卵を担う重要な臓器です。卵巣の機能が低下すると、排卵がうまく行われなくなったり、卵子の質が低下したりする可能性があります。

子宮内膜症は将来の妊娠や女性のライフプランに大きく関わる病気であるため、早期から適切な治療や管理を行うことが重要です。

性交時の痛み

子宮内膜症が原因で、性交時に痛みを感じることがあります。病変が膣の入り口付近にある「子宮頸部」や、子宮と直腸の間に位置する「ダグラス窩」に生じると、性交時の痛みが強くなりやすい傾向があります。性交痛は、パートナーとの大切な時間に影響を及ぼします。

痛みへの不安から、性交渉に対する心理的な抵抗感が強くなり、精神的ストレスを感じる方も少なくありません。

全身症状(疲労感・消化器症状など)

子宮内膜症は、生理痛や性交痛に加えて、倦怠感や疲労感、吐き気、食欲不振などの全身症状を伴うことがあります。これらの不調は、子宮内膜症により体内で慢性的な炎症が起こることが一因とされています。

体が重く感じる、気力が湧かない、不調な日が続いているなどの症状がある場合、子宮内膜症が背景にある可能性も考えられます。

月経周期への影響

子宮内膜症は月経周期に変化をもたらす疾患です。子宮内膜の増殖が広範囲に及ぶと、経血量が増加する傾向があります。子宮内膜症では、内膜組織が過剰に増えることで、月経の出血量が多くなったり、月経期間が長引いたりすることがあります。子宮や卵巣の機能が低下し、月経不順を引き起こすこともあります。

子宮内膜症は放置すると症状が進行する可能性があるため、気になる症状がある場合は、できるだけ早く婦人科を受診することが大切です。

子宮内膜症の原因

子宮内膜症は、若い女性に多く見られ、発症は20代後半〜30代にかけて多い傾向があります。原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が複雑に関係して発症すると考えられています。子宮内膜症の発症に関与するとされる代表的な原因とそのメカニズムを解説します。

エストロゲンの関与

子宮内膜症の発症には、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが重要な役割を果たしているとされています。エストロゲンは、子宮内膜の増殖を促す働きを持っており、子宮内膜症の病変が子宮外に存在していても、その影響を受けて増殖や肥厚が進行します。

子宮の外にあるはずのない場所で内膜がエストロゲンによって異常に発達することが、子宮内膜症の大きな特徴の一つです。病変が卵巣にでき、繰り返し出血を起こすと、卵巣内に古い血液が蓄積して「チョコレート嚢胞」と呼ばれる状態になることがあります。

チョコレート嚢胞は放置することで卵巣の機能を損なう恐れがあり、不妊のリスクが高まることもあるため、注意が必要です。

遺伝的要因と家族歴

子宮内膜症には、遺伝的な要素が関与していると考えられています。母親や姉妹など近い血縁者に子宮内膜症の既往がある場合、自身が発症するリスクが高まるという研究報告があります。子宮内膜症になりやすい体質が遺伝によって受け継がれる可能性があります。

遺伝だけで発症が決定されるわけではありません。遺伝的な素因に加えて、食習慣や生活環境、ストレスなどの環境要因も、発症に影響を与えると考えられています。

環境要因・生活習慣

子宮内膜症の発症には、環境的な要因や日々の生活習慣も関与していると考えられています。具体的なリスク要因として、以下のようなものが挙げられます。

  • ダイオキシン類などの環境ホルモンの影響
  • 欧米化した食生活による動物性脂肪の過剰摂取
  • ストレスの増加や慢性的な睡眠不足

これらの要因が免疫機能やホルモンのバランスを乱すことで、子宮内膜症の発症リスクを高めると考えられています。ファストフードやインスタント食品に偏った食生活は、子宮内膜症のリスクを増加させる可能性があります。食品に含まれるトランス脂肪酸が、体内で炎症を促進し、子宮内膜組織の異常な増殖を助長する可能性があるためです。

ストレスは自律神経のバランスを崩し、ホルモンの分泌に悪影響を及ぼすことで、子宮内膜症のリスクを高める一因になるとされています。

免疫システムの関与

子宮内膜症の発症には、免疫システムの異常が関与しているケースもあります。免疫システムは、体内で異常な細胞や組織が発生した際に異物として認識し、攻撃・排除する働きを持っています。

子宮内膜症では、本来であれば子宮内にとどまるはずの子宮内膜細胞が、子宮外の部位で増殖します。通常、免疫システムがこれらの細胞を排除します。しかし、何らかの理由で免疫機能が働かず、子宮内膜細胞が体内に残ってしまうことが、子宮内膜症の発症につながると考えられています。

免疫システムの異常には、遺伝的要因やストレスなどが関与しているとされており、相互に作用することで子宮内膜症の原因になる可能性があります。

子宮内膜症の治療法

子宮内膜症の治療法について、以下の3つを解説します。

  • 薬物療法
  • 手術療法
  • ライフスタイルの改善

薬物療法

薬物療法は、症状の緩和と病気の進行抑制を目的としたアプローチです。主に使用される薬には、以下の種類があります。

  • 鎮痛剤(痛み止め)
  • ホルモン剤
  • GnRHアナログ

鎮痛剤(痛み止め)は、生理痛による強い痛みを緩和するための薬です。市販薬から医療機関で処方されるものまで、痛みの程度に応じて使い分けられます。炎症や痛みの原因となる物質の生成を抑える作用や、神経の興奮を抑えて痛みを感じにくくする効果があります。

エストロゲンの分泌を抑えることで、子宮内膜症の組織の増殖を防ぎ、症状の軽減を図ります。代表的なものに、低用量ピルや黄体ホルモン製剤などがあり、目的や体質に応じて選択されます。

GnRHアナログは、脳の下垂体から分泌されるホルモンを抑制し、卵巣の働きを一時的に停止させて閉経に近い状態を作り出します。エストロゲンの分泌が減少することで、子宮内膜症の病変は縮小し、症状の改善が期待されます。

薬物療法にはそれぞれ副作用のリスクも伴うため、不安がある場合は必ず医師に相談し、自身に合った治療法を選ぶことが大切です。

手術療法

薬物療法で十分な効果が得られない場合や、子宮内膜症の病変が大きく日常生活に支障をきたしている場合には、手術療法が選択肢となります。手術療法には、主に「病巣の切除」と「子宮の摘出」の2種類の治療方針があり、状況に応じて適切な方法が選ばれます。

代表的な手術の方法には次の2つがあります。

  • 腹腔鏡手術:お腹に数か所の小さな穴を開け、内視鏡と手術器具を挿入して行う低侵襲手術
  • 開腹手術:お腹を大きく切開して病巣を取り除く方法

将来的に妊娠を希望する方や、子宮の機能を残したい場合には、病巣のみを切除する方法が選ばれることが多いです。妊娠の希望がなく、病変が重度である場合や再発のリスクが高い場合には、子宮全摘出手術が検討されることもあります。

どの手術方法が適切かは、年齢や症状の程度、妊娠希望の有無などを踏まえ、医師と十分に相談したうえで判断することが大切です。

ライフスタイルの改善

子宮内膜症は、日々の生活習慣と深く関係しているといわれる疾患です。発症の要因の一つとして、ダイオキシン類などの環境ホルモンの影響や、食生活の欧米化による動物性脂肪の過剰摂取が挙げられています。生活リズムを整え、ストレスをためないことが症状の予防や改善につながります。

バランスの良い食事や十分な睡眠、適度な運動は、血行促進やストレス軽減に役立ちます。ストレスをうまく発散するためには、以下の習慣を意識してみましょう。

  • 毎朝決まった時間に起きて生活リズムを整える
  • 栄養バランスの良い食事を1日3食摂る
  • 軽いストレッチやウォーキングなど、無理のない運動を日常に取り入れる
  • 趣味を楽しむなど自分に合ったリラックス方法を見つける

子宮内膜症は冷えによって症状が悪化しやすいとされているため、体を温める工夫も重要です。原因は完全には解明されていませんが、治療の選択肢やライフスタイルの見直しによって、症状のコントロールや生活の質の向上は十分に可能です。自分に合った方法を見つけながら、前向きに病気と向き合いましょう。

まとめ

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が本来あるべきではない場所で増殖する病気です。主な症状は、以下のとおりです。

  • 生理痛
  • 不妊症
  • 性交時の痛み
  • 慢性的な疲労感
  • 月経周期の乱れ

子宮内膜症の発症には、エストロゲンの影響、遺伝的素因、環境的な要因、免疫機能の異常など、さまざまな因子が関与しています。治療法には、薬物療法や手術療法、ライフスタイルの改善などがあり、患者さん一人ひとりに適したアプローチが必要です。

子宮内膜症は、放置することで症状が進行しやすいため、少しでも気になる症状がある場合は、早めに婦人科を受診して適切な対処をすることが大切です。

橋本駅南口から徒歩1分の長谷川レディースクリニックでは、子宮内膜症など女性特有の症状に関する検査・治療にも対応しています。経験豊富な専門医が、一人ひとりのお悩みに寄り添いながら、適切な医療サポートを提供いたします。

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