不正出血とは?放置は危ない?生理との違いや原因、治療法まで解説
女性なら誰にでも起こり得る不正出血は、もしかすると深刻な疾患のサインである可能性もあります。婦人科を受診すべきか、それとも他の診療科が適しているのか、迷ってしまう方も少なくないでしょう。
この記事では、不正出血の基礎的な情報から、放置した場合に考えられるリスク、医療機関を受診すべきタイミング、治療法まで解説しています。また、不正出血と間違えやすい症状や疾患についても触れていますので、自身の健康を守るためにも、ぜひ最後までご覧ください。
橋本駅南口から徒歩1分の長谷川レディースクリニックでは、生理不順やPMS(月経前症候群)など、女性特有の症状に関するご相談に加え、男性不妊に関する検査・治療にも対応しています。経験豊富な専門医が、一人ひとりのお悩みに寄り添いながら、適切な医療サポートを提供いたします。
また当院では、神奈川県相模原市・淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックと連携し、婦人科および不妊治療においてスムーズな連携体制を構築しています。検査結果や治療方針の共有により、患者さまにとって安心かつ効率的な診療環境をご提供いたします。
不正出血とは月経期間以外に性器から出血が見られる状態
不正出血とは、月経期間以外に性器から出血が見られる状態を指します。医学的には「非妊娠性子宮出血」とも呼ばれ、月経のように規則的ではなく、出血の量や期間には個人差があります。不正出血について、以下の内容を解説します。
- 生理との違い
- 不正出血が発生する主な原因
- 不正出血の原因となる病気
- 不正出血に見られる具体的な症状
- 不正出血を放置すると危ない理由
生理との違い
生理は、妊娠が成立しなかったときに子宮内膜が剥がれ落ち、出血として排出される自然な現象。約1か月周期で3〜7日間続きます。不正出血は生理周期とは関係なく起こる出血です。
生理が終わった1週間後や予定日よりかなり早いタイミングで出血がある場合などは、不正出血が疑われます。
不正出血が発生する主な原因
不正出血は、以下のような幅広い原因で起こります。
- ホルモンバランスの乱れ
- 子宮筋腫・子宮内膜症
- 子宮頸がん・子宮体がん
- クラミジアなどの性感染症
- 妊娠初期の着床出血・流産の兆候
- 一部の薬の副作用
不正出血は「放っておけば治る」ものではありません。病気の早期発見につなげるためにも、違和感があれば早めに医療機関で相談しましょう。
不正出血の原因となる病気
不正出血の背景には、年齢や体の状態に応じたさまざまな要因が考えられます。
- 子宮内膜症:子宮外に内膜ができることで炎症や痛みが起きやすくなる
- 子宮筋腫:良性腫瘍が子宮内で大きくなり、出血や圧迫症状を起こしやすくなる
- 子宮内膜ポリープ:内膜にできる突起状の病変が不規則な出血を引き起こしやすくなる
- 子宮体がん:がんの初期症状として不正出血が現れることが多い
- ホルモンバランスの乱れ:ピル、ストレス、ダイエット、更年期などが影響しやすくなる
特に40代以降は子宮体がんのリスクも上がるため、早めの受診が推奨されます。
不正出血に見られる具体的な症状
不正出血は見た目や体調の変化がさまざまであり、次のような状態が見られることがあります。
- 出血量が多くなる:生理のようにナプキンが必要になることがある
- 出血が長く続く:数日で止まらず、だらだらと出血が続くことがある
- 血の色が異なる:赤だけでなく茶色や黒っぽく見えることがある
- おりものが変化する:量やにおいに普段と違いが出てくることがある
- 体調が崩れやすくなる:めまい・貧血・腹痛・腰痛などの症状が現れやすくなる
気になる出血が続いたり、ふだんと違う体調の変化があると感じたりするときは、放置せず早めに婦人科を受診しましょう。適切な診断と治療で安心につながります。
不正出血を放置すると危ない理由
不正出血を軽視すると、深刻な病気を見逃すリスクがあります。原因が子宮頸がんや子宮体がんなどの悪性腫瘍であれば、早期に発見・治療することが重要です。放置すれば、病気が進行し、治療が難しくなったり、子宮の温存ができなくなったりする可能性もあります。
また、出血が続くことで鉄分が不足し、貧血症状が悪化することもあります。疲れやすさ、めまい、動悸、息切れなど、日常生活に影響が出る場合があります。不正出血は体が発する異常のサインです。
「生理と違うかも」と感じたら、我慢せず、できるだけ早めに婦人科を受診しましょう。
原因別に見る不正出血の診療科の選び方と必要な検査
不正出血があるからといって、必ずしも婦人科を受診すれば良いとは限りません。出血の原因を正しく把握し、それに応じた適切な診療科を選んで受診することが重要です。以下のパターン別で解説します。
- こんな症状があるときは産婦人科へ
- 消化器内科で検査を行うケース
- 不正出血があるときの主な検査
こんな症状があるときは産婦人科へ
不正出血に加えて、月経不順・おりものの異常・下腹部痛・性交痛などがある場合は、迷わず産婦人科を受診しましょう。
- 鎮痛剤が効かないほど生理痛が強い
- 生理周期が不規則で予測が難しい
- 経血量が多くて貧血気味になっている
- 避妊中なのに出血があった
- 閉経後に出血があった
これらは、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮頸管ポリープなどの可能性もあるため、早めの相談が必要です。
消化器内科で検査を行うケース
不正出血と思っていたものが、実は消化管からの出血だったというケースもあります。
- 便秘や下痢を繰り返している
- 便に血が混じっている
- 排便時に強い痛みがある
- 残便感や腹部の張りが続く
このような症状があれば、消化器内科の受診も視野に入れてください。特に大腸がんのリスクが高まる年代では注意が必要です。
不正出血があるときの主な検査
まずは超音波検査で、子宮や卵巣の状態・腫瘍の有無を調べます。痛みがなく、妊婦健診でも使われる安全な検査です。
必要に応じて以下の検査が追加されます。
- 子宮頸部細胞診(がんの有無を確認)
- 子宮内膜組織診(ポリープやがんの診断)
- MRI検査(より精密な画像検査)
不正出血の原因特定には、こうした複数の検査を組み合わせて判断します。
不正出血の主な原因別の治療法
不正出血の治療は、出血の原因となる病気や状態に応じて行われます。ここでは代表的な原因に対する治療方法をご紹介します。
- ホルモンバランスの乱れに対するホルモン療法
- 子宮内膜症に対する治療法
- 子宮筋腫に対する治療法
ホルモンバランスの乱れに対するホルモン療法
ホルモン療法は、乱れたホルモンバランスを整えることで不正出血を改善する治療法です。月経周期を安定させ、出血のコントロールや月経痛の軽減にも効果があります。一方で、吐き気や頭痛、乳房の張りなどの副作用が出ることがあり、まれに血栓症のリスクが高まる可能性もあります。
治療効果や副作用には個人差があるため、医師の指導に従って適切に服用することが重要です。
子宮内膜症に対する治療法
子宮内膜症は、子宮の内側にあるはずの子宮内膜に似た組織が、卵巣や腹膜などの子宮外で増殖してしまう病気です。進行すると強い月経痛や不妊の原因になるため、早期の診断と治療が大切です。治療は症状や妊娠の希望に応じて、以下の治療から選択をします。
- ホルモン療法:排卵を抑えて子宮内膜症の進行を抑える
- 手術療法:薬で効果が得られない場合に病巣を摘出する
子宮筋腫に対する治療法
子宮筋腫は子宮の筋肉層にできる良性腫瘍で、過多月経や貧血、圧迫による頻尿などの症状を引き起こすことがあります。治療法は、筋腫の大きさや症状の有無によって異なり、以下の3つの治療に分かれます。
- 経過観察:症状がない場合は、定期検査で経過を確認する
- 薬物療法:ホルモン剤などで筋腫の縮小や症状の緩和を図る
- 手術療法:症状が強い場合に、筋腫または子宮の摘出を行う
ストレスを軽減するためのセルフケア
ストレスはホルモンバランスに影響を与え、不正出血や月経不順の原因となることがあります。日々のセルフケアを習慣化することで、心身の健康維持につながります。セルフケアのポイントは以下の4つです。
- 十分な睡眠をとる:質の良い睡眠でホルモン分泌を整える
- 栄養バランスの良い食事を心がける:体の抵抗力を高める
- 適度な運動をする:血行を促進しストレスを発散する
- 趣味やリラックスできる時間を楽しむ:心を安定させる時間を持つ
必要に応じて医師に相談し、無理なくセルフケアを続けましょう。
まとめ
不正出血とは、月経以外のタイミングで性器から出血が見られる状態を指し、その背景には多様な原因が考えられます。婦人科系の疾患だけでなく、場合によっては消化器系の病気が関係していることもあるため、自己判断は避けるべきです。
不正出血がある場合は、速やかに医療機関を受診し、必要な検査と治療を受けることが重要です。治療方法は、出血の原因や症状に応じてホルモン療法・薬物療法・手術療法などが選択されます。
また、ストレスも不正出血の要因となり得るため、普段から十分な睡眠、栄養バランスのとれた食事、適度な運動を心がけ、心身の健康を保つことも大切です。
