メニュー

生理前に感じる貧血様の症状とは?鉄分不足を防ぐための生活習慣の工夫を紹介

[2025.10.31]

生理前になると、倦怠感やふらつき、頭痛やめまいなどの貧血に似た症状に悩まされることはありませんか?不調を感じる女性は多く、ホルモンバランスの変動が関係しています。

本記事では、生理前に現れやすい貧血様症状の原因を解説し、鉄分不足を防ぐための生活習慣改善のコツを5つご紹介します。この記事を読むことで、生理前のつらさを軽減し、快適に日々を過ごすことが期待できます。

橋本駅南口から徒歩1分の長谷川レディースクリニックでは、生理不順やPMS(月経前症候群)など、女性特有の症状に関するご相談に加え、男性不妊に関する検査・治療にも対応しています。経験豊富な専門医が、一人ひとりのお悩みに寄り添いながら、適切な医療サポートを提供いたします。

また当院では、神奈川県相模原市・淵野辺駅から徒歩2分のソフィアレディスクリニックと連携し、婦人科および不妊治療においてスムーズな連携体制を構築しています。検査結果や治療方針の共有により、患者さまにとって安心かつ効率的な診療環境をご提供いたします。

ご予約はこちら

生理前に感じる貧血のような症状の原因

生理前に貧血様症状が現れる原因について、以下の4つを解説します。

  • ホルモンバランスの変動
  • 血液量の増加
  • 鉄分の需要増加
  • 月経前症候群(PMS)との関連

ホルモンバランスの変動

生理周期に伴うホルモンの変動は、貧血に似た体調不良の一つです。生理前には、妊娠に備えて子宮内膜を厚くするプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増加します。プロゲステロンには、体内に水分や塩分を溜め込みやすくする作用があります。血液中の水分量が増えて血液が薄まり、赤血球やヘモグロビンの濃度が相対的に低下します。

ヘモグロビンは酸素を運ぶ役割を担っているため、濃度が下がると体内への酸素供給が不十分になり、貧血のようなだるさやめまいが起こることがあります。プロゲステロンは血管を拡張させる働きもあり、血圧が下がることで立ちくらみやふらつきを感じることも多いです。体調変化は、貧血と症状が似ているため、混同されることもあります。

血液量の増加

生理前になると、次の月経に備えて子宮内膜が厚くなり、維持するために体内の血液量も増加します。血液量が増えるのは一見良く思えますが、血液中の赤血球やヘモグロビンの濃度が相対的に下がります。一時的に貧血に似た状態が生じ、めまいや立ちくらみを引き起こすことがあります。

一過性なので過度に心配する必要はありませんが、症状が強い場合は横になって休んだり、水分を摂取したりするなどして、安静に保ちましょう。

鉄分の需要増加

生理中は経血として血液が排出されるため、体内から鉄分も一緒に失われます。体は損失に備えて、生理前から鉄分の蓄えを増やそうと働きます。生理前は鉄分の需要が高まり、もともと鉄分が不足している人は、貧血に似た症状が出やすくなります。鉄分を補うには、日々の食事が重要です。鉄分を多く含む食品は、以下が挙げられます。

  • レバー類
  • 赤身の肉(牛・豚)
  • 魚介類(いわし・あさりなど)
  • 海藻類(ひじきなど)
  • ほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜

鉄分は単独では吸収されにくいですが、ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まります。バランスの良い食事を心がけ、必要に応じてサプリメントを活用するのも一つの方法です。

月経前症候群(PMS)との関連

月経前症候群(PMS)は、生理の約3〜10日前に現れる心身の不調を指し、精神的・身体的な症状が見られます。精神的症状と身体的症状の例は、以下のとおりです。

精神的な症状の例

身体的な症状の例

・気分が不安定になる
・怒りやすくなる
・感情の浮き沈みが激しくなる
・憂うつな気分になる
・集中力が続かない

・下腹部の痛み
・頭痛
・腰の痛み
・手足や顔のむくみ
・乳房の張りや痛み
・便秘気味になる
・肌のトラブル(ニキビなど)
・食欲が増す

PMSの症状の中には、貧血に似た不調が含まれる場合もあります。研究では、20〜30代の女性の約70%がPMSを経験していると報告されていますが、症状の強さには個人差があります。人によっては日常生活に支障をきたすほど重い症状が出ることもあります。つらいと感じる場合は、我慢せず婦人科で相談することをおすすめします。

鉄分不足を予防する5つの生活習慣

鉄分不足を防ぐための生活習慣について、以下の5つを解説します。

  • 食生活での鉄分摂取
  • 鉄分の吸収を助ける栄養素の摂取
  • 適度な運動
  • 良質な睡眠
  • ストレス対策

食生活での鉄分摂取

鉄分を意識して食生活に取り入れることは、貧血予防の基本です。鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、吸収率に違いがあります。ヘム鉄は体内への吸収率が高く、非ヘム鉄はやや低めですが、バランス良く摂取しましょう。ヘム鉄を豊富に含む食品は以下のとおりです。

  • レバー
  • 赤身の肉
  • 魚介類(カツオ、マグロなど)

食品は、週に数回を目安に食事に取り入れるのがおすすめです。カツオの刺身の場合、100gを食べると成人女性が1日に必要とする鉄分の約半分を補えるとされています。非ヘム鉄が多く含まれる食材は、以下が挙げられます。

  • ほうれん草
  • 小松菜
  • ひじき
  • 大豆製品

鉄は体内で生成できない栄養素のため、日々の食事から継続的に摂取する必要があります。

鉄分の吸収を助ける栄養素の摂取

鉄分の吸収率を上げるためには、ビタミンCと一緒に摂ることがポイントです。非ヘム鉄は体に吸収されにくいため、ビタミンCの助けを借りることで、吸収しやすい形に変える働きがあります。ビタミンCを多く含む食品には、果物ではキウイフルーツやいちご、オレンジなどがあり、野菜ではブロッコリーやピーマンなどが挙げられます。

食材を普段の食事に少し取り入れるだけでも、鉄分の吸収効率を高め、貧血予防に役立つとされています。

適度な運動

日常的に無理のない運動を取り入れることは、血液循環の改善や全身への酸素供給をサポートするために大切です。ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチ、ヨガなど、心地よく続けられる運動を取り入れましょう。週に2〜3回、20分程度の有酸素運動が推奨されており「エリスロポエチン」というホルモンの分泌が促されることも期待されています。

エリスロポエチンは赤血球の生成を助ける働きがあり、鉄分の利用効率にも関係しています。「一駅分歩く」「エレベーターではなく階段を使う」など、日常生活の中でも自然に体を動かす工夫をしましょう。

良質な睡眠

睡眠不足はホルモンバランスの乱れを引き起こし、自律神経の働きにも悪影響を与える要因です。1日7時間程度の睡眠を確保し、規則正しい生活リズムを整えることが大切です。睡眠に関係する「成長ホルモン」と「フェリチン」には、以下の役割があります。

  • 成長ホルモン:赤血球の生成に必要なタンパク質の合成を促す
  • フェリチン:体内の鉄分を蓄える役割を果たす

十分な睡眠をとることで成長ホルモンの分泌が活性化し、フェリチンの合成にもつながります。質の高い睡眠は鉄分のストックを助け、間接的に貧血の予防も期待されます。

ストレス対策

ストレスは、自律神経のバランスを乱し、貧血の症状を悪化させる要因となる可能性があります。ストレスを受けると交感神経が活発になり、血管が収縮しやすくなるとされており、体調不良につながる場合もあります。ストレス緩和の方法には、以下が挙げられます。

  • 心を落ち着ける音楽を聴く
  • お気に入りの香りのアロマを使う
  • ぬるめのお風呂にゆっくり入浴する
  • 好きな趣味に集中する時間を持つ
  • 信頼できる家族や友人と楽しく過ごす

日常生活の中で、リラックスできる時間を意識して作ることが大切です。ストレスを上手にコントロールすることで、自律神経の働きを整え、貧血の予防や改善にもつながります。

病院に相談すべきタイミング

病院を受診する目安は、以下のとおりです。

  • 軽い運動で息が切れる
  • 食事での鉄分補給では改善しない
  • めまいがある

軽い運動で息が切れる

階段を上ったり、少し速く歩いたりしただけで息切れを感じる場合は、体内で酸素が十分に供給されていない可能性があります。生理前は、プロゲステロンの影響で赤血球の濃度が一時的に低下するため、酸素の運搬がうまくいかず、症状が出やすくなります。生理前は子宮内膜が厚くなることにより、体は多くの鉄分が必要です。

鉄はヘモグロビンの構成成分であり、酸素を全身に届ける役割を担っています。鉄分が不足すると貧血の症状が進行し、息切れや動悸などの症状が目立つ可能性があります。

食事での鉄分補給では改善しない

バランスの良い食事を心がけ、1か月以上鉄分を意識して摂取していても症状が改善しない場合は、医療機関の受診を検討するべきタイミングです。自己判断でサプリメントなどを使って鉄分を過剰に摂取すると、吐き気や便秘、胃腸の不調などの副作用が出ることがあります。安全に治療を進めるために、医師の指導のもとで適切な検査と処方を受けましょう。

めまいがある

めまいは、生理前に起こりやすい症状の一つです。めまいの原因は、ホルモンバランスの変化や血圧の低下が関係しています。貧血が原因の場合、以下の症状を伴うことがあります。

  • 立ちくらみ
  • ふらつき
  • 視界が暗くなる
  • 物が二重に見える

生理前は黄体ホルモンの分泌が増加し、ホルモンの作用によって血管が拡張しやすくなります。血圧が一時的に低下し、脳への血流が減少することで、めまいや立ちくらみが起こることがあります。黄体ホルモンには血管を広げる性質があるため、血圧の変動や血流の不安定さが続くと、ふらつきやめまいなどの症状が現れやすくなります

日常生活に支障をきたすほど症状が強い場合は、早めに婦人科や内科を受診し、原因を特定して適切な治療を受けることが大切です。

まとめ

生理前は、ホルモンバランスの変動や鉄分の必要量の増加など、さまざまな要素が重なって、貧血に似た不調が起こりやすい時期です。立ちくらみやめまいに加え、イライラしたり気分が落ち込んだりと、精神的な症状を感じる方も多いです。不調を和らげるために、栄養バランスの良い食事や十分な睡眠、軽い運動を意識しましょう。

鉄分を豊富に含む食品を意識して取り入れ、ビタミンCと組み合わせることで鉄の吸収率を高めることが期待できます。リラックスできる時間を日常の中に取り入れることも、心身の安定に役立つとされています。日常生活に支障をきたすほど症状がつらい場合は、無理をせず婦人科を受診しましょう。

参考文献

Stefan Modzelewski, Aleksandra Oracz, Xawery Żukow, Kamila Iłendo, Zofia Śledzikowka, Napoleon Waszkiewicz.Premenstrual syndrome: new insights into etiology and review of treatment methods.Front Psychiatry,2024,15,,p.1363875

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME